2021年のマンガ大賞受賞作「葬送のフリーレン」(原作 山田鐘人、作画 アベツカサ)の1話ごとのストーリーです。2023年のアニメ化も決まりました。
葬送のフリーレン【33話】フォル爺
勇者ヒンメルの死から29年後。フリーレン達は北側諸国のクラー地方を訪れていました。
あるドワーフに逢いに来たのです。
彼は400年も生きているドワーフであり、フリーレンの長寿友達でした。久しぶりの再会に嬉しそうでした。
エルフとして生きるフリーレンにとっては、大切なお友達だと、ザインやシュタルクに寄り道も大切だと言うフェルン。
そして再会したドワーフのフォル爺は、岩の上に腰を掛け、うつらうつらと過ごしていました。
フリーレンが久しぶりと話すも、誰だったかと首を傾げるフォル爺。
こんなよぼよぼのお爺さんが、歴戦の強者かと疑うシュタルクでしたが、彼の隙を突いて剣の鞘でシュタルクの足を払って転ばせてしまいます。
バランスを崩して倒れてしまうシュタルクに、戦闘の死因は油断だと告げるフォル爺。
油断をすれば、魔物であろうとも人間であろうとも簡単に死んでしまうと、彼の隙を指摘してきます。
反論しようとも立ち上がる事の出来ないシュタルク。
不意を突かれた上に動けないダメージを受け、起き上がれない彼を見ながら、フリーレンはフォル爺に彼に稽古を付けて欲しいと言います。
一週間の滞在で仕事をこなしながら、シュタルクとフォル爺の修行を見守るフリーレン。
村人からは耄碌した爺さんと思われているフォル爺。しかし彼は魔物から村を守ってくれる守り神だと慕われていました。
そんな中でフリーレンと話すフォル爺を見ていたフェルンも、フォル爺はずっと孤独だったのだと感じていました。
ドワーフゆえに長く生きてしまう存在。
エルフのフリーレンは、彼にとって少ない友人だったのです。
そんな日々の一週間が瞬く間に過ぎていき、最後の晩を迎えた夜に、フリーレンはフォル爺と話をしていました。
シュタルクはどうだったと訊ね、一週間の短い期間で成長したと言い、人間は成長が早いとフォル爺はどこか嬉しそうでした。
そんなフォル爺に、フリーレンは楽しかったとお礼を言います。
フォル爺のおかげでヒンメル達を知る機会をくれたのだと、感謝していました。
それは昔の事。
フリーレンがヒンメルと旅をしていた時、この村に立ち寄ったヒンメルは、フォル爺に何故この村の為に命を賭けているのかと質問したのです。
フォル爺は、昔の事だから忘れたと言うも、人はどうでもいい事に命を賭けられないと、ヒンメルはフォル爺の真意を知りたがっていたのです。
そしてフォル爺は語ります。
この村を愛していた妻が居たこと。妻は人間だったこと。
その妻が死んでしまった後、この村を守っているのだと、約束を守っているだけだと言います。
滑稽な話だろうと笑うフォル爺でしたが、ヒンメルはおかしくないと言います。
フォル爺の妻はきっと喜んでくれていると、死んだ後の約束を守り、この村を守ってくれている事を嬉しく思っている筈だと。
フォル爺はそれを聞き、ヒンメルの事を良い勇者だと言い、偉大なる勇者だったと記憶に残すと言いました。
でもヒンメルにはアイゼンやフリーレンがいるので、自分の記憶は二人に任せると言い、彼の記憶はフリーレンに受け継がれたのです。
誰かが覚えてくれている事で、後世に残す事が出来る想いの意味を知る事が出来たのは、フォル爺のおかげだと言うフリーレン。
ヒンメルの事を知ろうとした切っ掛けを与えてくれた事に感謝し、未来にその想いを持っていくと告げてくれます。
それも悪くないと言い、人生の最後でフリーレンに逢えたことが良かったとフォル爺は言い、それは80年前にも言ったと、フリーレンはまたの再会を約束します。
そして旅立ちの日に、村から離れるフリーレンに、フォル爺は久しぶりに妻の夢を見たと話しました。昔話をしたから想い出せたと感謝します。
フォル爺もまた次の再会を期待し、フリーレン達を見送るのでした。
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