2021年のマンガ大賞受賞作「葬送のフリーレン」(原作 山田鐘人、作画 アベツカサ)の1話ごとのストーリーです。2023年のアニメ化も決まりました。
葬送のフリーレン【53話】人間の時代
フリーレンの複製体を倒す為にフェルンとフリーレンが戦う事となり、デンケン達はここに来るであろう複製体達を出迎える為に、二手に分かれて戦う事となりました。
二人だけで大丈夫かと訊ねるデンケンに、フリーレンは少数の方が行動を予測しやすいと言います。
確かに大勢で一気に畳み込めば倒すのは容易かもしれませんが、その時に何人か死んでしまうリスクがあり、瓶を使う間もなく殺されてしまうと危惧したフリーレン。
それよりもこの最深部へと向かって来る複製体を食い止めて欲しいと言い、デンケン達は、残ったパーティーメンバに、自分が苦手な相手は誰かと、話し合いを始めました。
室内へと入るフリーレンとフェルンに反応する、フリーレンの複製体。
破滅の雷を放つ魔法を放つ複製体に、フリーレンは同じ魔法で相殺します。
その隙に最深部へと通じる扉へと向かうフェルンに気づいた複製体は、すぐに反応し地獄の業火を出す魔法を発動させます。
燃え盛る炎がフェルンを包み飲み込む前に、同じ魔法で相殺するフリーレン。
複製体はフェルンを見失い、周囲を見回します。
柱に隠れたフェルンは様子を伺い、フリーレンに意識を戻した複製体は、再びフリーレンに魔法を放っていきます。
予想通りだと、フリーレンの読みは当たりました。
複製体フリーレンの魔力探知が薄れ、フェルンを探す事が出来なくなり、目の前にいる自分にターゲットを絞った複製体。
自分なら自分の怖さをよく知っていると、攻撃を加えて来る複製体の注意を引きます。
戦う前にフェルンと打ち合わせをした際に、フリーレンは彼女に魔力を消して潜み、そして隙を見て、一般攻撃魔法を放って欲しいと言います。
最も速射性に優れた魔法であり、また新しく出来た魔法でもあり、反射神経で無意識に防御できる魔法ではないと言います。
それに・・と付け加える様にフリーレンは言います。
フェルンにとって一般攻撃魔法は生まれる時からあった魔法であり、その身に刻まれた魔法だと言い、自信を持って放てばいいと、フェルンを信頼するフリーレン。
それはかつての師匠との想いに似ていました。
昔、フリーレンの師匠であったフランメが死に、彼女の遺言書をゼーリエに届けに行った時に知った想いでした。
フランメは多くの人々が魔法を使えるようになればいいと願い、その働きをし、宮廷魔法使いを設立し、その想いをゼーリエに引き継いで欲しいと遺言を残したのです。
誰もが魔法を気軽に使える様になり、魔王軍に抗う事の出来る時代が来ると、そんな時代を下らないと一蹴したゼーリエ。
魔法とは特別であるべきと言い、誰もが使える魔法は魔法ではないと言い、最後までフランメとは解り合えなかったと言うゼーリエに、フリーレンは言います。
遺言書を破り捨て、下らないと言うだろうゼーリエの行動を読み、それでも伝えておきたかたっと、そう師匠の言伝を言い、夢が叶ったと、人生の目標を果たしたフランメを知ります。
憎まれ口をたたくゼーリエは知っていたのです。
フランメは自分の夢を生涯を掛けて叶えた事を。
魔法が誰にでも気軽に使える時代を夢見て、魔法が好きで、大勢の人に魔法を伝えたいとするフランメに、ゼーリエは今の時代では無理だと思っていたのです。
魔法を禁忌として恐れ、布教する事を禁止した時代。
そんな中でも、エルフとは違い、僅かな時間しか生きられない人間であるフランメは、たっ
たの数十年で、それを成したのです。
人間は寿命が短い生き物であるも、その短い間に多くの事を成してしまうと、フランメの事を認めていたのです。
フリーレンに鍛錬を怠るなよと言い、いつかフリーレンを殺す者がいれば、それは魔王か人間の魔法使いのどちらかだと言うゼーリエの言葉を思い出したフリーレン。
成長したフェルンの強さを見て、いずれ自分を越えるだろう彼女に、かつての自分を重ねるフリーレンは、この戦いの勝機を彼女に託します。
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