2021年のマンガ大賞受賞作「葬送のフリーレン」(原作 山田鐘人、作画 アベツカサ)の1話ごとのストーリーです。2023年のアニメ化も決まりました。
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葬送のフリーレン【6話】新年祭
勇者ヒンメルの死から28年。
中央諸国のグランツ海峡へと訪れていたフリーレンとフェルンは、近くの村の浜辺の清掃作業の依頼を引き受けていました。
ここは古くからの航行の難所で、色々なものが流れ着く場所でした。以前は村総出で片づけをしていましたが、今は人手が足りず放置されてしまっていたのです。
以前は透き通るような海だったと村長は話します。
知ってるよとそっけなく答えるフリーレン。
報酬に貰えるモノは、大魔法使いフランメの魔導書でした。魔法使いにとっては高級品となる逸品ですが、それは偽物だとフェルンはすぐに見抜いてしまいます。
フリーレンはそれでもかまわないと、村の浜辺の清掃作業を引き受けました。
何かあるのかと考えるフェルン。
フリーレンは自分の為だと言い、この作業を引き受ける事にしたのでした。
長い滞在になるとため息をつくフェルン。
そして季節は冬へと移り変わり、雪が降り始めていました。
砂浜の清掃作業も三か月が経過し、毎朝にフリーレンを起こし、身支度を整えさせ、食事をさせ、一緒に砂浜へと向かうフェルン。
これではお母さんだと、フリーレンのだらしなさを指摘すると、一人でも出来ると言います。
しかし放っておけば、昼まで寝てしまうフリーレンです。
勇者との旅の時代はどうだったかと言われ、毎朝寝坊をしては怒られ、ハイターにも舌打ちをされたと、苦い思い出を語るフリーレンは、全く凝りておらず黙々と作業を進めます。
村長に作業の進捗を聴かれ、三分の一は終わったと告げるフリーレン。
このままいけば、新年祭に間に合うと、村長は嬉しそうにしていました。
フェルンは新年祭を知らず、フリーレンに問います。
新年祭は日の出を見る習慣であり、年明けと共に海に写る陽ざしを見て、新年を祝う風習でした。
残骸の撤去も、その海を綺麗な気持ちで見る為の作業だったのです。
そして清掃作業も終わり、海面もすっかりと綺麗になり、あとは新年祭を待つだけとなりました。フリーレンも今回は参加する気持ちでいました。
しかしフェルンは、不安を隠せません。
朝起きるのが苦手なフリーレンが、早起きなど出来る筈もないと、どうするのかと訊ねるフェルンに、徹夜をして起きていると言うフリーレン。
そこまでして見たいものかと訊ねると、フリーレンにとっては大切な事だと言います。
かつてヒンメル達と一緒に日の出を見る約束をした時に、寝坊してしまい見損なった彼女。
今度こそ見てみせると、一生懸命に徹夜をしようとするも、案の定に寝てしまい、それを見越したフェルンによって起こされ、日の出を見に砂浜へと向かいます。
新年祭の日の出は、確かに綺麗だけれども、早起きをして見るモノでは無いと眠たそうなフリーレン。
フェルンにもう戻って二度寝をと言いかけたとき、フェルンの嬉しそうな顔が目に入りました。
とても綺麗ですねとフェルンは日の出を見つめています。
ただの日の出だよとフリーレンは言いながら、でも楽しそうですよとフェルンに指摘されます。
フェルンが笑ってるのが嬉しかったフリーレン。
フリーレンはヒンメルが何故に誘ったのかが解った様な気がしました。
続きます(既刊すべて紹介します)
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