2021年のマンガ大賞受賞作「葬送のフリーレン」(原作 山田鐘人、作画 アベツカサ)の1話ごとのストーリーです。2023年のアニメ化も決まりました。
葬送のフリーレン【64話】剣の魔族
北側諸国のダッハ伯爵領へと訪れたフリーレン達。
久しぶりの大きな街でゆっくりと過ごせると喜ぶシュタルクでしたが、フリーレンは早く行こうと、どこか忙しない様子でした。
いつもなら魔法店に行き、時間も忘れて過ごす筈なのに、時間が惜しいとするフリーレンの姿に、何か不穏な空気を感じるシュタルクとフェルン。
そんな中で突如、身なりの良い執事が馬車でフリーレンを迎えに来ました。
この街を治める伯爵ダッハが呼んでいると言われ、屋敷へと案内される事になったフリーレン達。
豪華な食事を振舞われますが、フリーレンはあまり良い顔をしていませんでした。
何かあったのかと、気になるフェルン。
彼女の予感は当たります。
家宝の宝剣が魔族に盗まれてしまい、それを取り戻して欲しいとの依頼でした。
しかもその宝剣は、かつてフリーレンがヒンメルと共に取り返した代物であり、また同じ依頼をされる事になったと、彼女は嫌々ながらに引き受けます。
いつものように魔導書が報酬となり、一応に向かう事になったフリーレン。
この地方の貴族は強引な人間が多く、無理難題の依頼を振り、もし断れば投獄するなどの無茶をしてくるのが多いと、かつての苦労話をフリーレンは語ります。
今回の騒動の下になった宝剣は、元は名のある魔族の持ち物だったらしく、魔族にしか解らない魅力があるのではと、フリーレンは嫌々に語ります。
フェルンはでは何故に引き受けるのかと訊ねました。
フリーレンは懐かしそうに言います。
あの宝剣はヒンメルが取り戻した代物であり、もし盗られてしまえば、あの時の事が無駄になってしまうと、ヒンメルとの想い出を守る為に取り戻そうとしていたのです。
そしてヒンメルなら、また取り戻しに行くだろうと、そんな事を考えながら、フリーレンは宝剣を取り戻しに、魔族の逃げた方向へと進みます。
野を越えて、森を抜け、野営をし、魔物と戦い、辿り着いたのは廃村でした。
瓦礫と化した建物が並び、村人は誰も居ませんでした。
一人の女性の僧侶と出逢い、彼女はこの村人達を葬り、冥福を祈っていました。
聞けば、剣の魔族が暴れ、村人を惨殺したと聞きます。
殺された村人達を祈って欲しいと言われ、墓場へと案内されるフリーレン達。
しかしフリーレンは、墓に向かって魔法を放ち、かぶさった土を払いのけ、墓の下に何も埋まっていない事を確認します。
彼女は僧侶の女性が魔族である事を見抜いていたのでした。
魔族なら死体も残さずに食べると言い、遺体の一つも残っていない事や、女性の僧侶一人が全ての村人を埋める事は出来ないと看破したフリーレン。
それを聞いた僧侶の女性はフードを外し、角を見せながらに、自身が魔族である事を明かし、盗んだ宝剣を構えます。
生きる為に仕方がなかったと言う魔族に、人間以外も食べる事が出来るのにと、フリーレンは魔族の主張などまったく聞く気はありませんでした。
切りつけて来る宝剣の一撃を避け、空中に浮かぶフリーレンは、魔法で魔族を消し飛ばします。
かつてヒンメルと共に、苦労して回収した宝剣を再び回収する事に成功したフリーレン達。
困った人の依頼を見過ごせないと言いながらも、ただ単に、難しい依頼を熟したいとする好奇心だったなと彼の事を、思い出しながら、殺された村人達の冥福を祈ります。
宝剣を伯爵に返す事に成功し、魔導書を手に入れたフリーレンに、どんな魔法なのかと訊ねるシュタルクとフェルン。
今回手に入れた魔法は、赤リンゴを青リンゴに変える魔法だと言い、シュタルクは呆れていました。
既刊すべて紹介します。
「葬送のフリーレン」はAmebaマンガで読めます。
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