2021年のマンガ大賞受賞作「葬送のフリーレン」(原作 山田鐘人、作画 アベツカサ)の1話ごとのストーリーです。2023年のアニメ化も決まりました。
魂の眠る地(オレオール)を探し、再びヒンメルと話す事を新たな目的とし、かつての魔王城の地を目指す事になるフリーレンとフェルン。
しかし魔王城がある場所は、この大陸の遥か最北端。
長い旅路になり、しかも場所が寒い地と聞き、早々とやる気をなくしそうなフリーレン。
その長い旅路に必要だろうと、アイゼンが紹介する弟子のシュタルクを仲間に迎えようとします。
紅鏡竜と睨み、気迫で追い払った戦士との名高い噂のある彼。
はたしてフリーレンの新たなる仲間となるのでしょうか?
葬送のフリーレン【8話】百分の一
アイゼンから伝えられた魂の眠る地の可能性を知り、ヒンメルとの再会を誓うフリーレンは、最北端の地・・・かつて魔王城があった場所へと向かう事になりました。
とりあえずは準備と言いつつも、これから忙しくなるせいか、帰りの馬車で居眠りをするフリーレン。
フェルンの膝枕ですやすやと眠るフリーレンは、行きたくないと、寒いなどと、うなされています。
そんな彼女を見ながらフェルンはアイゼンに魔王城は、そんなに寒いところなのかと訊ねます。
魔王城のあるエンデはここから最北端にある場所だとアイゼンは、色々とあった事をどこか懐かしむ様に伝えます。
会話の中でふいにアイゼンは、フェルンにフリーレンは良い師匠かと訊ねました。
その問いにフェルンはよく解らないと答えます。
フリーレンは変な魔法を集める事に夢中で、興味ある事は徹底するけれども、それ以外には全くの無頓着です。
自分には興味が無いと思うとフェルンは言います。
でも、ハイターの遺言を守って、自分を弟子にしてくれた人であり、誕生日にはプレゼントを送ってもらい、いつもは何を考えているか解からない不思議な人と言葉を添えます。
アイゼンはそんな会話を聞きながら、王都で皆で見た流星の夜空での会話を想い出します。
ヒンメルがフリーレンに王都に残らないのかと言い、彼女は旅を続けると言いました。そこでアイゼンは弟子を取らないかと訊ねていたのです。
一人で長い旅をするなら、話し相手が居た方が良いと言うも、フリーレンはどこか寂しそうに、教えてもすぐに死んでしまうと呟くのでした。
人との関係はそんなものじゃないと言うも、フリーレンは人間とエルフの差は、あまりにもあると言い、ヒンメルたちとの旅も自分にとっては数年の旅だったと言います。
長命種のドワーフであるアイゼンもその事を解っている筈でしたが、上手くそれを説明出来ませんでした。
誰よりも人との別れを惜しむフリーレン。
死が別つ事を恐れているのだと、アイゼンは察していました。
でも今のフリーレンは、何かが変わろうとしていると、アイゼンはフェルンに彼女は良い師匠だと言い、これからも一緒にいて欲しいと願います。
馬車に揺られ、どこか嬉しそうに眠っていたフリーレンを見ながら、フェルンは、はい、と答えました。
そして馬車はアイゼンの自宅へと着き、翌朝に準備を整え終えたフリーレンとフェルンは、再び旅路へと戻ります。
フリーレンはアイゼンに一緒に来ないかと訊ねますが、彼は寂しそうに、もう旅をする事は出来ないと断ります。
かつてのように斧は振れず、戦士としての人生を終えたアイゼンは、彼女達の旅立ちを見送る事を選んだのでした。
魔王城のあるエンデまでの旅路は、ヴィレ地方のリーゲル峡谷を越え、北側諸国の関所を越えます。それはかつて10年もかかった旅路でした。
それを聞いたフェルンは、勇者ヒンメルの旅路である事を理解しました。フリーレンはたった10年の旅路だと言います。
フリーレンにとっては百分の一に満たない旅だとしても、その百分の一がフリーレンの心を変えたんだとアイゼンは旅立つ二人を見送ります。
道中でフェルンは、まだフリーレンと旅を始めた時間は二分の一と言いました。これから、もっと増えていくよとフリーレンは笑ってフェルンに、そう言いました・・・
既刊全て紹介します。
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