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伊藤孝史医師の退職「患者には慕われた」島根大病院教授選

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文春が島根大学医学部附属病院(島根大病院)で、腎臓内科の医師7人が年度末までに退職する意向があると報じました。この地域の腎臓内科を育ててきた伊藤孝史(いとうたかふみ)医師(54歳)が腎臓内科に新設することになった教授選に落選したためです。

島根大病院の腎臓内科教授選には不可解な公募があったと文春が報じました。

 

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伊藤孝史医師の退職「臨床に寄り添う」

takafumi

伊藤たかふみ医師は長年、島根県の地域医療に尽力してきました。いとう孝史医師は腎臓専門医が島根県で9人(当時の国内ワースト1位)しかいなかったのを、20年かけて27人に育てた功労者です。

今の島根県の腎臓専門医は、みな伊藤孝史医師の教え子と言えます。

島根大病院の腎臓内科は伊藤孝史医師が「診療教授」2人が助教授、4人が医科医員で構成されていて「教授」がいません。

2021年の秋に腎臓内科に「教授」職をつけることになりました。教授選のテーマは『地域医療』でそれは伊藤たかふみ医師が長年積み上げてきた実績です。

教えを受けてきた医師も伊藤孝史医師の教授職への昇進をうたがいませんでした。

教授職の公募は春から始まりましたが、伊藤たかふみ医師を始め、複数の立候補が出ているにもかかわらず、教授選はおこなわれず、その度に公募が繰り返されました。

「本学医学部附属病院では過日、腎臓内科を担当する教授を公募いたしましたが、さらに広く人材を求めるため、このたび再公募を行うことといたしました」
3度目の公募にはこうかかれてありました。
その後ようやく行われた腎臓内科の教授職に決まったのが、東京の慶応大学の専任講師をしていた1997年に医学部を卒業した伊藤たかふみ医師よりも若い医師でした。
島根県には縁もゆかりもなく、腎臓診療の世界でも聞いたことがないという東京の医師。
教授会メンバー40名の内、過半数を東京の医師が獲得して、伊藤孝史医師は負けたのでした。
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伊藤孝史医師が島根大病院から退職するとのニュースに、いとう孝史医師を知る人からコメントが書き込まれました。

takafumi

色々知らない人は好きに書けると思いますが、伊藤先生、ほんとうに素晴らしい先生です。「地域医療」をテーマの論文、テーマだけで「あの先生なら…」と納得できるほど患者と地域を大切にして下さってる先生です。

希少難病を患い、伊藤先生の言葉にどれだけ救われたか。(これをもし伊藤先生が見たらどの患者か分かるだろうと思います)多数いるであろう患者の1人にも誠意ある対応をして下さり、約束もきちんと守ってくれたことどれだけありがたかったか。本当にこんな良い先生いないので辞めないでほしい。人望も厚いこの先生がトップに立てないこと、何故かを明らかにしてほしい

伊藤孝史医師は論文の数や研究成果で教授選は完敗したと言われています。現場で患者によりそう時間を優先していたからです。

takafumi

伊藤先生は珍しい難病が2つ重なった全国で数件、もしくは一件しかないような症例もご本人の知見を元に検査結果や症状をきちんと見分けて判別されたりしてますよ。現場に立ちながら日々、学び診療に役立てておられます。

よく分からない…と匙を投げられたような症例にも向き合い、「僕も知らなかったから勉強になったよ!あなたの症例もかなり珍しいけど、色々な先生と連絡を取り合う中でとても勉強になりました。ありがとう」と声をかけて下さるような先生ですよ?中傷とも取れるような言葉は慎まれるべきだと思います。

現場での臨床を大事にしていたのがよくわかるコメントです。患者の立場からみれば、これ以上ないありがたい先生だったことがわかります。

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伊藤孝史医師は患者が人工透析にならないように、在宅でできる腹膜透析を提案したり、生活指導で改善を促したりと、患者の生活スタイルに合った治療法を考えるタイプだったそうです。

一度人工透析を始めると一生続けなければいけません。週に3回4時間かかる時間拘束の通院は患者も家族も負担です。

管理人は母が急性腎不全になった時に、このまま回復しなければ人工透析が必要だけれども、高齢過ぎて母は身体が持たないと言われました。その時に腹膜透析のことを初めて聞きました。

在宅で可能な腹膜透析ですが、使用期間は5年が限度で交換はできません。超高齢者なのでその前に天寿を全うするだろうという話でした。伊藤たかふみ医師もそのような選択肢を患者の生活に合わせてしていたのだろうと考えられます。

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takafumi

勘違いしている人が多いけど、大学病院は「教育機関」であるから、教授になるには論文を多く書かなければならない。
インパクトファクター足りなかったんでしょ。
でも、伊藤先生は臨床重視でお人柄も素晴らしく、島根の病院に腎臓内科を生き渡らせた貴重な人材。臨床重視で論文書く時間も確保できなかったんでしょう。
教授たちの言い分はよくわかるけど、失ったものはとんでもなく大きいよ。
あと外様は関係ないよ。皮膚の森田元教授も広島大学だし。

「教授」になるには「やり方」があるということです。論文の数、臨床数、そのどちらが欠けても教授にはなれない。

患者からみれば、現場・臨床重視でよく話を聞いてくれる医師がいい先生です。しかし組織の中では見方が違うと言う事です。

 

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伊藤孝史医師と島根大病院院長は仲が悪かった

今の島根大病院院長椎名浩昭(しいなひろあき)氏が院長になったのは2021年4月です。腎臓内科に”教授”を作ることにして公募を始めたのも2021年でした。

takafumi
島根大病院院長椎名浩昭医師

今の病院長は、腎臓を含む泌尿器の病気や外科手術を扱う泌尿器科の教授でした。島根大病院では元々、人工透析は泌尿器科の領分だったのですが、伊藤先生が着任してから透析が徐々に腎臓内科の領分になっていったため、それを面白く思っていなかったようです。

 

人工透析は非常に儲かるので、腎臓内科に透析が来るか、泌尿器科に透析が来るかで全然収益構造は変わってくるし、教授会での発言力も違うそうです。

椎名浩昭院長は院長になった途端に、伊藤孝史医師を島根大病院から追い出そうと画策したかのようです。

出雲でクリニックをしている医師が話しています。

伊藤先生と椎名先生が仲悪かったのは昔から有名ですわな教授選で椎名先生が慶応の先生を連れてきたっていうのはみんな知っています。大学ってだいたいそういうところなんです。いろんな派閥がありますから」

 

島根県で開業している医者からポロポロと不仲が出てくるということは、公然の秘密みたいなものだったのでしょう。

病院内で椎名医師に伊藤たかふみ医師が叱責されたこともあったそうです。理由を聞いても伊藤孝史医師は「君たちを巻き込みたくない」と何も言いませんでした。

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takafumi

島根大学の腎臓内科は独立した講座でなく、第四内科(循環器内科・腎臓内科)に属する。
第四内科に初めての腎臓内科医師として赴任し、伊藤先生1人の時代から勧誘を自ら率先して頑張られ、関連病院も含めて20人規模の科になった。

伊藤先生が島根大学に来るまで島根大学に「腎臓内科」という概念がなく、いわば「島根県の腎臓医療の父」のような存在。

今回の教授選は島根大学にとって腎臓内科初代教授選となる。
「島根県の腎臓医療の父親」を落選させたら、そりゃ全員退職は当たり前。

 

しかし、再就職は伊藤孝史医師だけでなく、一緒に退職を考えている6名の行く末も、島根県内の病院で引く手あまたというわけにはならないと言うのです。

島根大病院に次に来る慶応の新教授と仲良くしなければ、と考える病院はひきとるわけには行かないし、島根県で開業している限り顔を立てないといけないと。

伊藤孝史医師は広島大医学部出身なので、島根の隣ですし、広島県で医療を続けるのではという見方があります。

 

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伊藤孝史医師の退職「意志は固い」

伊藤孝史医師の島根医大の腎臓内科はフェイスブックをしていたようですが、現在閲覧は出来ません。

takafumi

takafumi

画像が何枚か拾えました。学生や医師の表情からも、チームワークの良さが伝わってきます。共に働くことに喜びもあったのでしょう。

takafumi

伊藤孝史医師についていきたいと考える2人の助教と4人の医科医員が仮に全員退職してしまうと、島根大病院の腎臓内科は、新しく来る慶応大医学部の教授一人ということになりかねません。

椎名浩昭院長の泌尿器科が以前のように力を持とうと、伊藤孝史先生を追い出すために仕掛けたのが「教授選」だったのだろうと言う教授もいるくらいです。

患者も不在です。

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