数ある悪役令嬢・転生ものの中でも異色で大人気の「悪役令嬢転生おじさん」【4話】のあらすじ(ネタバレ)と感想です。
悪役令嬢 転生おじさん【4話】うちのお嬢様がこんなに優しいはずはない
グレイスの直属の見習いメイドであるジョゼットは、最近のグレイスの変化に戸惑っていました・・・
最近のグレイスは何故か優しく、笑顔を自分に向けてくれたりと、信じられない程の穏やかさなのです。
持ってくるようにと言いつけられた本を中庭のグレイスに持っていくと
ありがとう。そこに置いておいて。
とお礼を言われました。
おかしいです。
グレイスという公爵令嬢は「見た目は天国であるも性格は地獄」に例えられ、何をやってもお小言か叱責を受けるしかなかったのにと。
いつもとはまるで違うグレイスの変化に戸惑うジョゼット。
実は他のメイド達もグレイスの変化に戸惑っていました。メイド部屋で、一人のメイドが閃いたように発言します。この静けさは嵐が来る前で・・
誰かをクビにしようと、今は優しくしているだけだと。
それを思い出したジョゼットは、もしや自分が売られるのではと、恐怖におののきます。
そんな状態でグレイスの紅茶を用意しようとしたジョゼットは、うっかりとポットを落として壊してしまいました。
すると、グレイスがジョゼットにすぐにかけより
大丈夫?ケガはない?と心配の声をかけてきました。
(やさしすぎる)
(これはいよいよ・・売られ・・)
終わった…と泣き出すジョゼットはグレイスにお願いをします。
売るならメイドを続けられるところにして欲しいと
何のことを言っているのかわからないグレイス。しかし、メイドたちが自分(グレイス)の噂話をしていたのを思い出し、ジョゼットの勘違いを察しました。
そこで、人は誰でも失敗するし、失敗の度にクビにしてしまったら 誰も一人前のメイドにはなれないと寛容な心で対応します。
が、ジョゼットは混乱したままです。
それを見た憲三郎はもう以前のグレイスがやっていたように、厳しくメイドにあたることはできないと観念し、逆に甘やかそうと考えます。
ジョゼットに自分はもうお腹いっぱいだからと、甘いクッキーを差し出しました。
メイド長には内緒よと言葉を足して、その甘さとおいしさでジョゼットの今の不安を取り除くことに成功したのでした。
職人ヴァルツ親方との邂逅
壊れたポットを見てグレイスは、公爵家お抱えのドワーフで鍛冶師のヴァルツ親方なら治せるかもしれないと考えます。
早速、ジョゼットを連れて工房を訪ね、ことの次第を話すと親方は
直りますかじゃない。いつまでに直るか聞くもんだ。
職人肌の親方の言葉に感心したグレイス(憲三郎)は、傍で仕事をみてもいいかと聞きました。
憲三郎にとってファンタジー世界の職人種族ドワーフの仕事ぶりを見られるのが、嬉しかったのです。本筋から外れたディティールも楽しむ余裕が出てきました。
ほどなく直ったポットは、誰が見てもどこが継がれているのかわからない完璧な出来栄えです。
親方はぼそっと言いました。
お嬢ちゃん(グレイス)が来るのも久しぶりなんで、つい気合が入ってしまったと。
憲三郎(グレイス)はそこで思い出します。庭師や親方の仕事を飽きずに見るのが好きなグレイスだったこと。淑女教育を受け始めてから、ふさわしくないと疎遠になっていったこと。
それが自分にも他人にも使用人にも厳しくなっていった原因だったこと。
グレイスの本来の性格は…。
ヴァルツ親方にまた来てもいいかしらと思わず言うと 自分のお屋敷の庭だから好きな時にくりゃいいと。
それを聞いたグレイスはにっこりします。
後日、憲三郎は自分が職場で愛用していた計算機「そろばん」の設計図を親方に持っていくのでした。
悪役令嬢 転生おじさん【4話】感想
第1話の最初に出てきたメイドのジョゼットが再登場です。ネコミミの愛らしいちょっとドジっ子なメイド。でも仕事にはポリシーを持って仕えているのがわかります。
グレイスの幼い頃の様子がわかってきて、蝶よ花よと腫れ物に触るような育て方ではなかったのがわかります。職人仕事に興味があるのは意外でした。個人的にはとてもいい。
憲三郎もグレイスの違った一面がわかって、歩み寄りのきっかけをもらったのかなと。既に理不尽に見える「厳しさ」は放棄して、憲三郎なりのこの世界での楽しみを見つけた感じです。計算機と言えばせめて電卓でしょうが、ファンタジーでは”そろばん”が限界ぽい。
そろばんも似合っているとはいいがたいですけど(笑) どこかで出てくるのでしょうか。
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