数ある悪役令嬢・転生ものの中でも異色で大人気の「悪役令嬢転生おじさん」【11話】のあらすじ(ネタバレ)と感想です。
悪役令嬢 転生おじさん【12話】剣と盾
生徒会保安部部長のオーギュスト・リオンと生徒会副会長のリシャール・ヴェルソーの二人が自分たちの従魔(ビースト)を召喚し、模擬戦を繰り広げていました。
リシャールは従魔のシーサーペントを召喚し、水属性の魔法で火属性のオーギュストの従魔を攻撃。オーギュストはそれを炎の魔法で相殺防御します。
続いてすばやくリシャールの背後に移動したオーギュストの殴打をリシャールが剣の防御で弾く。
近距離攻撃で一進一退の攻撃を繰り広げる二人の模擬戦を見て、アンナとグレイスは固唾を飲んでいました。
実はこの勝負を見ていたのがもう一組いました。
憲三郎の娘、日菜子と妻です。
テレビ画面で繰り広げられる高度な模擬戦闘と、乙女ゲーなのにクオリティが高いバトルに改めて感心する母と娘。
グレイスは魔法模範演習に参加する事になりましたが、新入生であるため今まで魔法演習を見た事がありませんでした。
そこでどういうものなのか、オーギュストとリシャールに模擬戦を見せてもらっていたのです。グレイス(憲三郎)の発案でした。
若い子に交じって素直に学べる父親の柔軟さに驚く日菜子ですが、母親はお父さんの精神年齢の低さで成り立っているのだと流しますが、オタク気質ゆえの物も関係しているのでは
と、日菜子は推測します。
「上手い人は皆、師と思え」と座右の銘を残す憲三郎のその思考の在り方が、異世界召喚へ繋がったのではないかと、考察する日菜子。
気が付けばゲーム内の物語は進んでおり、オーギュストとリシャールの試合を労うグレイスとアンナ。
迫力のある戦いと感想を漏らすアンナに、グレイスは二人の属性の補助のポイントを見分けます。
オーギュストは防御を重視し、リシャールは攻撃を重視するスタイルと、火と水の属性も相まって魔法の使い方も対照的な二人。
2人は将来は王国を護る騎士となり、盾と剣としての役目を持つと、幼い頃から修練を続けていたと語ります。
そんな二人を立派だと尊敬するアンナ。
グレイスはアンナの反応を見て、二人のルートも確保しておくべきかと考えます。(憲三郎目線)
その時アンナは山の中腹に奇妙なものを見つけました。
オーギュストとリシャールによる模擬戦の最中に、露出した崖の中から恐竜の化石が出てきていたのです。
「化石」とグレイスは思わず口走ったものの、この世界では化石と言う言葉は無く、あれは失われた骨「ロストボーン」だ教わります。
太古の魔族が魔物を作ろうとして失敗した物だと、オーギュストが言い、ここには沢山の骨が埋まっているとの事。特に珍しいことではないと。
せっかくだからと、アンナにあれを的にして魔法をぶっぱなしてみろと、進めるオーギュスト。
アンナは、従魔のシリウスを召喚し、つむじ風の魔法で失われた骨を攻撃します。
見事なまでの一撃が失われた骨に当たり、オーギュストとリシャールはその攻撃に感心します。
(さすが主人公。魔力が高い・・)グレイスが感嘆していると後ろにいた二人から声がしました。
新入生のアンナにこれだけのものを見せられると…とリシャールがつぶやきオーギュストも同意します。
二人は最近能力の伸び悩みに苦労しており、アンナのように魔法力を上げるにはと頭を悩ませていたのです。
今日、グレイスとアンナに見せた魔法模範演習は去年の焼き直しでした。
もっともグレイスが同じものをと頼んでいたのですが、2人は相反する火と水のぶつかりで派手に見えているだけで、自分たちは、従魔の本来の能力を引き出せていないと感じていたのです。
どうすればいいのかと、悩んでいる二人。
その時、周囲に地響きが響きます。
地震かと警戒する中で、突如として動き出したのは「失われた骨」
その骨はグレイス達を見るなりに攻撃を仕掛けてきました。ただの骨かと思っていたそれは、魔族の作り出した魔物だったのです。
アンナに魔法によって目覚めてしまった「失われた骨」でした。
状況が以前、暴走したゴーレムが襲ってきた時と似ていることに気づいたグレイスは、アンナの魔法力に惹きつけられたものと考えます。
オーギュストとリシャールが二人を護る為に戦うも、圧倒的に強い「失われた骨」の攻撃に、二人は防戦一方で攻撃も届きません。
弾き飛ばされる2人を心配するグレイスとアンナ。
攻撃を受けてもビーストの魔力があるうちはケガはほとんどないと聞かされても、気が気でありません。
喰いとめている間に、応援を呼んで欲しいと言われるグレイス。
オーギュストとリシャールを見捨てられないと思うも、今のグレイスとアンナは戦いの教育を受けてはおらず、力にはなることはできません。しかし、ここで見捨てる事も・・・
オーギュストとリシャールの魔法陣にはまだ強い魔力が残っている
(この魔法陣に二人の能力を引き出せる呪文が書き込めれば!!)
グレイスは思い立って、二人の魔方陣に本質を示す漢字「盾」と「剣」を描きました。
するとオーギュストとリシャールの従魔が変身し、盾と剣にメタモルフォーゼしたのです。
(ビーストにこんな力があったとは!!)
2人は驚きつつも身体にしっくりくるアイテムに新しい力を感じました。
そしてオーギュストとリシャールは「失われた骨」を打ち砕いたのです。
失われた骨を討伐できた二人は、グレイスに感謝し「騎士として将来のグレイス王妃に終生の忠誠を誓う」と片膝をつけて、かしずきました。
シャララーン♪
アンナにもシャララーン♪が鳴っています。
画面を見ていた母親「この音は?」
「好感度爆上がりのエフェクトよ」と肩を落とす日菜子。
そんな事を知らないであろう憲三郎の事を不憫に思いながら、日菜子は今後の物語を守るしかないと思うのでした。
悪役令嬢 転生おじさん【12話】感想
オーギュストは陽気でわかりやすいタイプと思っていましたが、おやじギャグがすべりすぎるので「しゃべるな」とまで言われているリシャールが普通にかっこいいのがうけました。
「ヴィルジール王子の許嫁であるグレイス」はオーギュストとリシャールにとっても小さい頃から「王妃になる方」という目でみていたのだろうと思います。
憲三郎が入る前のグレイスにはどんな印象を持っていたのか知りたいところです。
どう考えても主人公はアンナではなくグレイスになっているので、ゲームバランス的にどこか狂いが生じてくるかも…とゲーム内と現世(日菜子と母親側)のリンクに目が離せません。
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